■ クリズラボ10周年記念のお礼メッセージ(11月5日、一部加筆)

まずはじめにユーザーの皆様に心より御礼申し上げます。
お陰様でクリズラボが創業10周年を迎えることが出来ました。

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思い起こせば11年前の2005年、57歳で放送局を卒業。
再就職先でDEQXと出逢い、その魅力に取り付かれて1年で退社。
そして10年前に個人商店、クリズラボ(Kurizz-Labo)を立ち上げました。

DEQX社の社長であるKim Ryrie(キムライリー)とは放送局時代の付き合いでした。
2000年、当時フェアライト社の社長だった彼とサンフランシスコで食事をした時のことです。
「今、スピーカーの性能を大幅に改善出来るイコライザーを開発しているんだ。」
と打ち明けられました。

EQ(イコライザー)で音質を改善する?。
直ぐに頭に浮かんだのは周波数特性を補正するグラフィックEQでした。
そんなもので本当に音質が向上するなら誰も苦労はしない・・・・
と、少々ガッカリしましたが、その日は Good luck to you. と言って別れました。

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( ジョギングコース - 1 )

その後私は音の仕事を離れたため彼との再会はありませんでした。
放送局を卒業後、プロオーディオ機器の輸入販売をする会社に再就職しました。
そして、ここで運命のDEQXと出会います。

それはまだ試作品でしたが説明を聞き目の前で実演をして貰いました。
しかし、今一つピンと来るものがありません。
でも、なんとなく気になり製品を借りて持ち帰りました。

40年掛けて作ってきた自宅の再生装置に接続。
分厚い英文マニュアルを見ながら二日間の悪戦苦闘。

そして、結果が出ました。・・・・・脱帽です。
今までの時間は何だったんだ、というのが正直な感想でした。

最初の製品であるPDC-2.6のPDCは「Professional Digital Correction」の略で、
2.6は2系統入力、6系統出力を表していました。(参考:最初に作った日本語のカタログ)

つまり、当初は録音スタジオのモニタースピーカーに使うことを前提にしていました。
試作機がイギリスのアビーロードスタジオで最初にテストされたことも頷けます。

しかし、これは最初からDEQXが過酷な条件を飲み込んだことになります。
録音の現場でスピーカーからの音が遅延して出てきたのでは仕事が出来ません。
入出力での遅延時間は少なくとも10ms以内が要求されます。

DEQXは信号処理が1.9ms(特許技術)、全体でも5〜6msに抑えられています。
再生側で遅延が気になるのは映像との同期くらいですがDEQXは完全にクリアしています。
しかし、1mのホーンはそれだけで3msの補正が必要であり、DEQXの苦手な相手です。

そして、DEQXが目指したプロオーディオの世界は意外に保守的なのでDEQXの導入は困難と考えた私は、再生側であるオーディオファンにこそ利用して頂きたい製品だと直感しました。

翌日、出社して直ぐに 「DEQXを専門に扱いたいので退職したい」 と申し出ました。
DEQXはオーディオファンに必要な製品であり、大きな可能性が見える。と訴えてDEQXの輸入販売をさせて頂くことを条件に2006年10月に退社しました。

一度も商売などしたことがない私が何という無謀な選択をしたのでしょうか。

そして、実はサンフランシスコでKimから聞いた話が実はこのDEQXだったとは。
何という巡り合わせなのでしょうか。(参考:Kim社長の雑誌インタビュー記事)

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( ジョギングコース - 2 )


退社して1ヶ月後の2006年11月1日、右も左も分からずにクリズラボがスタートしました。
すると以前からお付き合いがある周りの方々が見るに見かねたのでしょう。

スタート直後から多くの応援、支援をしてくれました。
そうした方々にこの場を借りて厚くお礼申し上げます。

例えば、

最初のお客様(ユーザーレポートNo.01)をご紹介頂いた輸入商社の水次様。
最初にオーディオ誌でDEQXを紹介してくれた評論家の三浦様。(AUDIO BASIC vol.44)
展示会への出品やその後の試聴会など幅広く応援して頂いたALLIONの島元社長。
オーディオ誌や単行本でDEQXを紹介してくれた評論家の田中伊佐資様。(ジコマン開陳)
オーディオ誌でお世話になった誠文堂の桂川様。(MJ・無線 2007 10)
様々な情報を発信して頂いた音元出版の中野様。

などなど、沢山の皆様のご協力をいただきながら今日までなんとか続けてきました。

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( 庭の木の実をついばむメジロ / 10月頃 )(赤毛の子供? / 特製だんごとリス / 10月)

あれから10年。
既に150名近い方々にDEQXをお使いいただいています。
皆様のお宅に伺ってご一緒にシステムの調整が出来るという嬉しい製品でもあります。

現地での調整に向かう道中、そして始めてお目に掛かるオーナー様との出逢い。
しばしのオーディオ談議を経てさりげなく好みを伺ってから、いざDEQX調整。
調整を終えて、喜びの声を伺いながら、時には夜の懇親会まで・・・・

私にとってこれ以上の仕事と喜びはありません。
「DEQX+個人商店」 だから出来ることかもしれません。

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( ジョギングコース - 3 )


先月、68回目の誕生日を迎えました。
体力や聴覚の衰えは待ってくれません。
しかし、演奏者や指揮者で80歳以上の方は沢山いらっしゃいます。

ならば、その方達が紡ぐ音源の再生側としても同等に、いや、もっともっと頑張れるはずです。
指揮者は楽譜と指揮棒しか持ちません(笑)が、我々は「重いほど良い」が定説の世界です。
今日も足腰を鍛えて明日に備えたいと思います。

そして、一人でも多くの方々と音について、オーディオについて語り合える幸せな時間を少しでも長く続けられればと願っています。

10年間、本当にありがとうございました。これからも益々よろしくお願い申し上げます。

2016年11月1日(5日、一部加筆)
Kurizz-Labo代表 栗原信義


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( 最近のクリズラボ・試聴システム )


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