■ ご了解を頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.

< 2016年1月:東京SM氏 / DEQX導入リポート >

                                       (2016年1月29日掲載)
■ DEQXのHDP-5をLINNのハイエンドオーディオシステムに導入。

 
   < KLIMAX SOLOシリーズのアンプにKOMRI(スピーカー)を組み合わせたシステム>

高層マンションの最上階、28畳の洋間に設置されたオーディオファン垂涎のシステム。

装置が置かれた床は重量物設置用に特別強固なコンクリートで補強されました。

システムの背面の壁は10センチほどの吸音層で覆われています。

 
      < 最高の音質と、部屋に相応しいデザインを求めた結果、LINNを選択 >

システムを設置して10年。最初は気付かなかった悩みが徐々に気になってきたとのお話し。

昨年の12月、DEQXのデモに参加された同氏からオーディオ診断の依頼がありました。

1月の中旬にお伺いし、まずは音を聞かせて戴きました。

音が出た瞬間、さすがに音楽を奏でるLINNのサウンド!と感じましたが・・・・

聴き込むにつれて次第に違和感を感じてきました。

超低域も超高域もきちんとと出ているのですが、ボーカルの実在感が不足気味。

さらに、音楽としての低音不足とボーカルの子音付近に感じる歪み感が気になります。

ふわふわ感のある低域、そしてややハスキーな感じの高域が部屋に反響している感じでした。

原因を探るため早速現状の特性を測定してみることにしました。

 
        < 現状のまま、壁の反射を出来るだけ抑えてスピーカーを測定 >
         (反射を抑えても無響室の特性とは異なります。この場に於ける暫定的な結果としてご覧下さい。)

 
            < スピーカーから1mの距離で測定した周波数特性 >
           (無響室での測定結果とは異なります。この場に於ける暫定的な結果としてご覧下さい。)

測定結果から見えてくることは・・・・・

15Hz~30kHzまでの超ワイドレンジ型スピーカーであること。

+5dBに設定されたサブウーファー帯域はそのまま測定結果にも反映されています。

音楽にとっての大切な低域成分である50Hz~100Hz付近が落ち込んでいること。

音楽再生の質を決める帯域である100Hz~10kHzまでは比較的フラットなこと。

2~3kHzがやや落ち込んでいるため、聞きやすい音色だが実在感の面では不利なこと。

スピーカー単体の測定結果からはこのようなことが判りました。

しかし、実際に試聴する位置はスピーカーから数メートル離れています。

このため、次に試聴位置における周波数特性を測定します。

この測定結果には部屋の影響による変化が含まれることになります。

 
      < 音楽を聴くポジションに測定マイクを置いて周波数特性を測定 >

1mの距離で測定した結果と比べると部屋の影響が見えてきます。

 
        < リスニングポジションにマイクを置いて測定した周波数特性(現状)>

実際に音楽を聞く位置で測定した結果から見えてくることは・・・・

試聴時の音質的な違和感はこの測定結果と相関関係がありそうです。

分厚い超低域と30kHzまで伸びた高域がワイドレンジな音を聞かせます。


しかし、超低域に比べて音楽の低域となる帯域がやや弱いこと。

4~5kHz付近は耳に付きやすい高域成分で、強いとハスキーな感じになります。

300Hz~3kHz辺りの山谷は音色のクセとして感じることが多い部分です。

測定結果からも試聴位置では部屋の影響を大きく受けていることが判ります。
-----------------------------------------------------
これらの結果を踏まえてDEQXによる補正を行うことにしまし。


その結果は・・・・


    < DEQXで補正した後のリスニングポジションにおける周波数特性 >

補正前に比べるて大変滑らかな特性になっています。

音質は様々な要素から成り立っていることは論を待ちません。

そして周波数特性は最も基本的な要素であり建物で言えば土台に当たります。

音はその土台部分が部屋というフィルターで変形してしまいます。

DEQXには以下の4つの補正項目があります。

1.周波数特性
2.群遅延特性
3.位相特性
4.ステップレスポンス

ここでは周波数特性に着目しましたがDEQXはこの4項目を同時に補正します。

さて、今回の結果は・・・・
----------------------------------------------------------------------------
DEQXの補正による音質の変化について数日後、SM氏から感想を頂きまし。



DEQXを入れての感想をお伝えします。

結論から言えば、音の芯が定まり、音の艶が増し、大満足です。

-------------------------------------------

 

10年前に28畳のリビングにLINNの上級ラインを揃えました。

最初は気に入っていたのですが、次第に不満が出始めました。

やがて、その原因が装置ではなく部屋の形状である事に気付きました。

低い天井やコンクリートとガラスの対向面などによる影響かもしれない・・・・・

しかし、既存のマンションなので今更天井を高くする事も出来ず、半ば諦めていました。

--------------------------------------------------
先日、友人のオフィスで試聴会がありDEQXに出会いました。

 
      
< 東京、アサマ化成本社ビルの多目的ホールで実施したDEQXの試聴会 >

試聴会でDEQXについての概要は判ったものの、具体的に音がどう変わるのか・・・・・

まずは我が家の音の診断とDEQXの可能性について聞かせて貰うことにしました。

その結果、DEQXによる補正が長年の悩みを解決してくれることが判りました。

直ぐに導入を決定し、早めの設置をお願いして2週間後の今日を迎えました。

---------------------------------------------------------
導入後の音

原因と思われた部屋の問題点を見事に克服して音のゆがみを取り除いてくれました。

そして、引きしまった新しい音との出会いに驚き、とても満足しています。

 

女性JAZZボーカルを中心に何でも聴くのですが、今までは苦手だったオーケストラも見事な
  臨場感をもって再生されます。

ボリュームを最大にして窓際のソファーで聴くシンフォニーはまた格別です

 
 
   < 2012年に完成した東京スカイツリーが眺望に大きな変化をもたらしたとのこと >

・・・・一度玄関の外でどの程度音が洩れるかチェックします(笑)ので、ご安心下さい。

音を聴きながら、DEQXとの出会いをくれた友人に電話で報告をしました。

いつもなら文句ばかりの私が今回は音について一言も不満を言わないことに驚いていました。

音の診断と今回の設置で二日間にわたるご来訪、本当にお疲れ様でした。


                                        東京文京区のSMより




 
    < LINNのプリアンプからDEQXに入り、両サイドのパワーアンプへ信号が流れます >

 
  < プリアンプのボリュームレベルを確認するには望遠鏡が必要と仰有るSM氏・・・納得!>

 
     < 部屋で一番長く過ごす居場所(食卓)での特性も測定し、補正しました >

 
    < コンパクトにまとめられた4Way部+サブウーファーは一つの到達点を感じます >

    ■ 部屋の形状や家具、壁表面の音響的な性質などで音響的なフィルターが構成されます。

■ このフィルターを取り去ることでスピーカー本来の持ち味がリスナーに伝わって来ます。

■ 音楽を聴くことに徹したLINNのシステムとの出会いに感謝してレポートとします。


   
     ページTopへ