Q1 
DEQXは測定と設定が必要とのこと。未経験者にも出来ますか。
 

A1  DEQXは使用するパワーアンプの台数をセットするなど、導入時に最小限の設定が必要です。この初期設定はパソコンでメールやワープロの操作が出来れば可能です。次の段階としてマイクロフォンを使用した測定と設定を行いますが、この操作には多少の習熟が必要です。
 初めから自動車の運転が出来る人はいませんが、DEQXの調整も同様だと考えています。そして、DEQXを買うとKurizz-Laboが付いてきて、貴方の目の前で一通りの作業を行い、「なるほど」と言って頂きますのでご安心下さい。

 生まれたてのDEQXは貴方のスピーカーシステムや貴方のお部屋の特性をまだ覚えていません。貴方のDEQXは貴方のスピーカーシステムと貴方のお部屋だけを専門に担当します。
 DEQXは様々な状況に対応できますが、貴方のお部屋でどのように働けば良いかを教えてください。スピーカーシステムを一度だけ測定して下さい。このデータはその後の各種設定用基礎データとして何度でも利用できます。お部屋も一度測定していただければOKです。

◆ 測定と設定の流れ


               
        <専用ソフトをインストールしたパソコンとDEQXをUSBで接続して行います>

    
    <これは測定、調整用ソフト(DEQX Calibration)に表示されるメニューバーです。>

● メニューバーの項目を左から右へとりあえず4項目を実施すると完了です。
● 測定を開始する前にまずシステムの基本的な構成を決定して下さい。
   ・パワーアンプを1台使用するシステム → Single-Amp 方式
   ・    〃    2台  〃         → Bi-Amp方式
   ・    〃    3台  〃         → Tri-Amp方式
  (Single-Amp からスタートしてBi-Amp へ、そしてTri-Amp への発展は自在です。)
  (
ユーザー様が作られた2Way用簡単マニュアルもあります。

● それでは測定、設定のスタートです。
 1. Measure Speakers(メジャースピーカー):スピーカーを測定します。
    ・貴方のスピーカーを貴方の部屋で測定してください。

 2. Calibrate Speakers(キャリブレートスピーカー):補正フィルターを作ります。
    ・測定したデータからPC(パソコン)で補正フィルターを作り、これをDEQXに送ります。

 3. Configure(コンフィギュアー):DEQXの内部構成を設定します。
    ・補正フィルターをどのようにスピーカーシステムに適用するかを決定します。

 4. Measure Room(メジャールーム):室内の音響特性を測定します。
    ・理想的な状態に補正されたスピーカーで貴方のお部屋を測定します。

● この作業が終わるとDEQXの基本設定は完了です。どうぞ音楽を聴いて下さい。
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パソコンは測定や設定時のみ使用します。通常はDEQXだけで動作します

 5. PDC Control Panel(PDCコントロールパネル):操作パネルです。
    ・パソコンを使ってDEQXをコントロールする時に利用します。

 6. Viewer(ビューワー):測定データーなどを見るときに使用します。
    ・付録的な要素で、測定したデータやフィルターをグラフとして見るときに利用します。

● DEQXを導入した場合、1〜4までの作業を一度は行う必要があります。

 DEQXの導入にともなう測定・設定作業について


  DEQXを設定する作業は自動車をはじめて運転するのと似ているかもしれません。

 私が初めて運転席に座った45年ほど前(中学生でした)、父親が「これが前輪の方向を変えるハンドル、これがアクセル、 これがブレーキ、これがクラッチ、これがギヤシフトレバー・・・・・・」と、それぞれの役割を説明してくれました。

 クラッチを踏んでギヤーをローに入れ、アクセルを踏み込みながら同時にクラッチを離す・・・・何回やってもエンストです。1に練習、2に練習、3、4、がなくて5に練習でした。やがてバックの車庫入れ、ギヤシフト、カーブの曲がり方などに慣れ、エンジン回転数とギヤ比の関係、エンジンブレーキの使い方等々が解ってくるとある程度自動車を自在に操れるようになりました。


 DEQXの場合も、測定用のマイクロフォン、測定用信号、音響的なS/N比、測定データ、インパルス応答、バターワースやリンクウィッツライリーフィルター、補正データ、定在波、パラメトリックEQ、等々、あまり馴染みのない用語が目に付くかもしれません

 でも、これらの用語も知ってしまえば、アクセルやブレーキと同じです。そしてアクセルやブレーキは必ずしも詳細な原理や構造を知らなくても使えるのと同じで、DEQXの場合もマニュアルに沿って一通り実施していただければ、DEQXの機能を発揮させることが可能です。

 そして、アクセルやブレーキの構造や性質が判ると、坂道の安全な下り方や、燃費の良い走り方、障害時の対処方法などが出来るようになります。

 DEQXも最初はマニュアル通りに各種の設定を行っていただき、音楽を楽しみながら、順次各機能の意味や役割を理解することで、サウンドのクォリティを決定するスピーカーと、室内の特性を自在にコントロールして貴方の再生装置から無限の可能性を引き出して下さい。

 貴方の装置の調教師は貴方です。もう遠回りはしません。良質なサウンドへの本質的で直線的なアプローチで、貴方のサウンドを手に入れましょう。


 結論!、DEQXの設定作業はどなたでも出来ます。
  ・最初はフルオートマチックで、慣れたらマニュアルシフトで自在に運転。
  ・いつでも私・Kurizz-Laboが隣に座って設定や調整の応援をさせていただきます。
  ・それも面倒だという場合はKurizz-Laboが責任を持ってお好きなサウンドに仕立てます。